この記事の図解

飲み合わせ確認の3点セット

購入前に情報をまとめて見せることが、安全への近道です。

  1. 全部見せる

    処方薬・市販薬・漢方・サプリ

  2. 体を伝える

    持病・アレルギー・妊娠授乳

  3. 経過を話す

    いつから、どの程度、どう変化したか

市販薬も、体に作用する「薬」です

市販薬も、体に作用する「薬」ですのイメージ

市販薬は、一般用医薬品や要指導医薬品と呼ばれ、薬局やドラッグストアで購入できます。身近で入手しやすい一方、誰にでも無条件に安全という意味ではありません。効能・効果、用法・用量、使ってはいけない人、併用時の注意、起こり得る副作用が定められています。購入時と使用前には、外箱や添付文書を確認することが基本です。

同じ「風邪薬」「痛み止め」でも、商品によって成分の種類や量が異なります。商品名が違っても同じ成分を含む場合があり、複数の商品を重ねて使うと、知らないうちに過量になる可能性があります。反対に、医療用医薬品と似た目的の商品でも、成分や効き方が同じとは限りません。家族に処方された薬を使うことも避けてください。

注意したいのは、成分の重複と作用の影響

注意したいのは、成分の重複と作用の影響のイメージ

例えば総合感冒薬には、熱や痛みを抑える成分、せきを抑える成分、鼻水を抑える成分などが一つの商品に入っていることがあります。そこへ別の解熱鎮痛薬や鼻炎薬を追加すると、成分や似た作用が重なる場合があります。眠気、口の渇き、便秘、ふらつきなどが強くなり、運転や転倒にも影響することがあります。

持病との関係にも注意が必要です。高血圧、心臓病、緑内障、前立腺の病気、腎臓病、肝臓病、胃・十二指腸潰瘍、喘息などがある方は、選べない成分や慎重な判断が必要なことがあります。妊娠中・授乳中の方、子ども、高齢の方も確認事項が増えます。病名を伝えることは、薬を選ぶための大切な情報です。

サプリメントや健康食品も一緒に伝える

サプリメントや健康食品も一緒に伝えるのイメージ

薬剤師へ相談するときは、処方薬と市販薬だけでなく、サプリメント、健康食品、漢方薬も伝えてください。食品という名前でも、成分によっては薬の作用を強めたり弱めたりする可能性があります。複数のサプリメントに同じビタミンやミネラルが含まれ、合計量が多くなることもあります。

「天然だから安全」「長く飲んでいるから問題ない」とは限りません。商品名だけでは成分量が分からない場合があるため、容器、写真、購入履歴を持参すると確認が早くなります。インターネットで購入した製品や海外製品も省略せずに伝えましょう。医師や薬剤師は、使用を責めるためではなく、治療と安全を守るために確認します。

相談時にそろえてほしい5つの情報

相談時にそろえてほしい5つの情報のイメージ

最も役立つのは、最新のお薬手帳です。複数の医療機関や薬局を利用している場合も、一冊へまとめると重複や相互作用を確認しやすくなります。電子版を使っている方は、必要な情報をすぐ表示できるか確認しておきましょう。薬が手帳に記録されていない場合は、説明書や薬袋、現物の写真でも構いません。

症状については、「いつから」「どこが」「どの程度」「良くなっているか悪くなっているか」を伝えます。体温、食事や水分が取れているか、妊娠・授乳の可能性、アレルギーや過去の副作用も重要です。薬を買う人と使う人が違う場合は、使用する本人の年齢や状態を確認してから来局してください。

  • 処方薬・市販薬・漢方薬・サプリメントの名前と使用量
  • 治療中の病気、妊娠・授乳、アレルギー
  • 症状が始まった時期と変化
  • 過去に薬で困った症状や副作用
  • 運転、仕事、飲酒など使用後の予定

添付文書は、使う前と体調が変わったときに読む

添付文書は、使う前と体調が変わったときに読むのイメージ

添付文書には、効能・効果、用法・用量だけでなく、「してはいけないこと」「相談すること」「使用後に注意する症状」などが記載されています。購入したら捨てず、薬と一緒に保管してください。以前使ったことのある商品でも、持病や処方薬が変わっていれば判断は変わります。久しぶりに使うときはもう一度確認しましょう。

服用後に発疹、かゆみ、腫れ、息苦しさ、強い眠気、動悸、排尿しにくいなど、いつもと違う症状が出た場合は、次の服用を続ける前に添付文書を確認し、薬剤師や医療機関へ相談します。症状が強い場合は緊急の対応が必要です。相談時には、商品名、飲んだ量と時刻、症状が出た時刻を伝えてください。

保管と処分も、安全な使用の一部

保管と処分も、安全な使用の一部のイメージ

薬は、高温、多湿、直射日光を避け、子どもや認知機能が低下した方の手が届かない場所に保管します。別の容器へ移すと、名前や期限が分からなくなり、取り違えの原因になります。冷蔵が必要な薬以外を自己判断で冷蔵庫へ入れると、湿気の影響を受けることもあるため、表示された方法に従ってください。

使用期限は未開封で適切に保管した場合の目安であり、開封後の扱いは剤形によって異なります。古い薬を「また同じ症状のときに」と長く残したり、他の人へ譲ったりしないでください。処分方法が分からない薬、注射針などがある場合は、地域のルールや受け取った医療機関・薬局へ確認しましょう。

かかりつけ薬剤師に、情報をまとめて相談する

かかりつけ薬剤師に、情報をまとめて相談するのイメージ

病院ごと、症状ごとに薬局を変えると、全体の薬を一度に確認しにくくなることがあります。相談先となる薬局や薬剤師を決め、どの医療機関の処方箋でもお薬手帳と一緒に見せると、重複や飲み合わせ、残薬を継続して確認できます。休日や夜間に困ったときの連絡先も確認しておきましょう。

薬を減らしたい、飲みにくい、忘れる、費用が気になるといったことも率直に伝えてください。薬剤師が勝手に処方を変えることはできませんが、状況を整理して医師へ情報提供し、使いやすい方法を検討できます。「こんなことを聞いてよいのか」と遠慮せず、疑問が小さいうちに相談することが安全につながります。

自己判断で処方薬を止めない

自己判断で処方薬を止めないのイメージ

飲み合わせが心配になっても、処方薬を自己判断で中止したり、飲む間隔を変えたりしないでください。急に止めることで症状が悪化する薬もあります。市販薬を使いたい理由と症状を医師または薬剤師へ伝え、どちらをどのように使うか確認しましょう。

市販薬は、決められた用法・用量と使用期間の目安を守ります。改善しないからと量を増やしたり、別の商品を次々に追加したりすると、受診が必要な病気を見逃す可能性があります。体調に異変を感じた、症状が悪化した、添付文書に示された期間を使っても改善しない場合は、使用を中止して医療機関や薬剤師へ相談してください。

市販薬より受診を優先したいとき

市販薬より受診を優先したいときのイメージ

突然の強い胸痛や息苦しさ、意識がぼんやりする、片側の手足が動かしにくい、ろれつが回らない、激しい頭痛、顔や喉の腫れなどがある場合は、市販薬を選ぶ前に緊急の受診を考える必要があります。高熱が続く、水分が取れない、血を吐く・便に血が混じる、強い腹痛なども、早めの医療相談が必要です。

迷ったときは「薬を買うため」ではなく、「市販薬で対応できる状態か確認するため」に薬局を利用してください。当薬局は、必要な薬を選ぶだけでなく、薬を使わず休養や水分補給で様子を見られるか、医療機関へつなぐべきかも一緒に考えます。相談の際は、手元にあるものを全部見せることが、安全への一番の近道です。

参考資料
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